北田辺2月句会 

2017/02/28
Tue. 14:29

先月号より

ぷくぷくとしてくる喪服脱いだから   都嗣子
赤ちゃんの足を握って目をつむる   みかこ
かなぐらずかなぐりすぎず袋とじ    一筒


島根から石橋芳山さんと静岡から米山明日歌さんが初参加。
なんとも豪快かつ豪華なメンバー。
明日歌さんは先日、十佐一賞で特選を受賞されたり、あちこちで大活躍されている方。
余裕のオーラを放ってました。反対に芳山さん、めっちゃびびってました。
お二人のお姿と度胸のそぐわなさがおもしろく。それでも芳山さん、飲むごとにいい
感じになってきました。明日歌さんは飲んでるご様子なのにまったく乱れず(自分比)
いつまでも凛と作句しておられるのでした。
わたし?(だれも聞いてない)すみません、、、披講の途中で寝てしまいました・・・。
アレルギーのお薬飲んでたからかな~(ぽりぽり)、飲みすぎたからかな~(毎度やん)
いえいえ、これもひとえに甘えですね。ひとえの使い方これでええんかな。
これもひとえにみなさまのやさしさの賜物ですね。
芳山さん、また飲みましょう。いえ、句会しましょう。
明日歌さん、干し柿おいしかったです。ぜひまた遊びにきてくださいね。


今回のわたしの句・・・・
席題からすでに酔ってたようです。
中指を立てて立派な母になる
中指を立ててペンキはのんきです
どんだけ中指立てたいねん!Fuck you!
羊羊まだぼくは奪われていない
春、ぼくは歌うよ肩に咲く花
ぼく、ぼくて、なかやまななか!
他、自粛。


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やさしさ。 

2017/02/09
Thu. 23:55

意味はない、と思っていた。
意味はなく、スヌーピーのことはスヌピーと言い、ムーミンのことはミームンと言い
ペネロペのことはペロペロネと言っているんだけど、本当に意味はないのだろうかと
むりやり考えてみると、かわいい者を自分だけの特別な物にしたいというただの
独占欲でしかなかったことがわかり、あっさりと納得した。


◆◆


いいね♥をしたことがない。
いいね、と思ってないわけではない。
あーもう少しでいいね押すとこやったわー、あぶないあぶない。
という時がたまにある。
いいね♥を押すとたましいを取られると信じている。


◆◆


わたしは優しい。
いいよ、と言いながら心の中では「どうでもいいよ。」だったり、
「ほんまはよくはないけど、まあいいよ」と、思いながら可能な限りは「いいよ」
でこと済ます。
人にずけずけひどいことを言うけど、ほんとうの自分は優しい人間だと思って
いるので、たまに優しいなあ、と言われると、つい鼻の穴をふくらませ、
「やろ、わたしほんまはめっちゃ優しいねんで」と言う。
最近自分の優しさを改めて感じたのは、大根の面取りをしている時である。
家族のためを思い、大根のことを思い、面取りをするわたし。なんて優しいんだ。


◆◆


なんて優しいんだ、と思っていた矢先のこと。
ひとをえらく傷つけてしまった。
からだについた傷はからだを使って痛みを和らげるしかないし、
言葉で傷ついたこころは言葉を使ってひたすらあやまるしかない。
そんなチンケな贖罪をくりかえすわたしは、いつもエゴイスティックな優しさに充ちている。



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ふらすこてん2月句会 

2017/02/06
Mon. 10:58

三人選「国」
11点  国境を越えたら靴下は立って履け  かがり
 8点  女五人並べばすでに国境    和枝
 7点  閂をあければそこは猫の国   ゆみ葉
 6点  弁当に梅干君が代に小節    早苗

「国」という題、意外とまじめな句が多かった。それにアメリカ(トランプ)の句も。 
そんな国々に、すこし小気味よさや笑いや夢を加味したものが高い点数を得られたのかなあと思う。
わたしなぞはまじめな句が並んでると、すかさずちょっとふざけた句に点を入れたくなる。



   アイアムはコクヨの消せるボールペン   勝彦

なんだこのリズムの良さはと思った。
コクヨはもともとは「国誉」で、創業者が国の誉れとなるようつけた社名だそうだ。
それにしても日本の文房具はすごいですね。外国の文房具知りませんけど。おそらく。
いたれりつくせりの機能性は日本が誇るべき文化の1つで、「アイアムは」と片言の
英語で堂々と胸を張っていいんじゃないでしょうか。
で、このリズム、馴染みがあると思ったら、「アイハブアペン~」ですね。





酸味が強い修道院の財布    ようこ
賞状を丸めて鬼を追いかける
参加賞もらいそこねてギィと鳴く
ぜらちんを誰かのせいにして食べる
もつ煮込み食べ終えたので女装する
心臓にチェリーパイという痛み
雪虫や遺体になるまでが痛い
はんこ屋の国旗の下の知らない人
さあ行こうおっぱいの国ぞうの国


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北田辺1月句会 

2017/02/01
Wed. 14:29

前号より
岩ですが毛玉ができて困ります   ちかる
電話一本すれば治っているモンペ  満寿夫
問診のテーブルに置く犬笛も    裕
欠け茶碗さしてわびしいこともなく くまひこ
百八つ七本足の蟹と聞く      一筒
セーターのひたすら長い首を編む  くまひこ
ハンカチが燃えているのは美しい  満寿夫



今年初北田辺句会は22人、座っているとまだいいけれど、何人か立っていると
ここはバーゲン会場かというくらいのにぎわいでした。
兼題は欠席投句の方がだいぶ抜かれていて、これだけ出席者がいるのに
しーーんと静まり返る披講タイムという、ふしぎな空気なのでした。

わたしはといえば、どうも犬がいなくなってから犬猫アレルギーがひどくなったようで
途中から鼻水、くしゃみ、うわあごが痒くなるという症状がでて、これはいかんと
アレルギーのお薬(常に持参)を飲み、集中力を高め(うそ)全神経を作句に注ぎ
こみました(うそ)。




腰動かす時は二十二人で    ようこ
空豆に空豆のにおい伏せておく
ストッキング巻きつけている冬の棒
クレジットカードを持って滝へ行く
策として娼婦虫籠さげている
血豆から虫にお義母さんきれい
不等辺三角形のふとんかな
月の殻殺され方を知っている
一月の蝶よ便器の冷たさよ
あじゃぱーが焼ける完全犯罪で
叫ぶより早く塗ります不易糊
淋しさの塩らーめんを招き入れ






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川柳サイド Spiral Wave 

2017/01/27
Fri. 13:14

という、川柳冊子ができました。


各人最初の3句を紹介したいと思います。




   感想です今は光しか見えない

   猫を抱き上げ「この世はあの世のつづきです」

   おふとんのなかまで句点打ちにくる     (「そういえば愛している」  柳本々々)


そういえば々々さんの句は感想文みたいだ。
あの世でもこの世でもないところを漂っているみたいな感想文だ。
この世があの世のつづきとして、この世のつづきはやっぱりあの世なのか、
百万回生きた猫なら知っているかもしれない。
々々さんの感想文は終わらない。
終わらないから、おふとんのなかまで句点を打ちにくる。たとえ句読点を
打たれても、この世からまた別の世へ行って感想文はつづくだけなんだけど。




   萌えキャラのひき返しては熊射殺

   熊を撃つ地球が沈む絵のように

   弾丸の摘出法を説くアニメ     (「インブリード」  川合大祐)


「私たちは最初からあなたたちが大嫌いで、最初からあなたたちが大好きだった」
幾原邦彦『ユリ熊嵐』
と詞書がある。
うーん、知らない。知らないから、ああ、そうなんだ、と思うしかない。
問題出されて考える前に答えを差し出された気分。
なのでさらなる答え合わせをするために、YouTubeで見ました。
か、かわいい。かわいい女の子がたくさん出てきた。
第1話と最終話だけという、怠慢な観かたですみませんが、観てから読む。
それはそれで映像以上のことを句から想像するのはなかなか大変で、だから、
なるほど、そういうことね、がうがう。と思ったりするだけなのだが(すっかり
感化されてはいるが)。同じものを観て、作句し合うと違いと共感を楽しめる
かもしれない。なんでユリ部分には触れない?と思ったり。(そこは興味の
対象ではないの?がうがう)
残りの句もこんな感じで読んだり観たりしたものから3句ずつ作句している。
そういう作句の仕方はこれまでもあるけれど、この作品からと堂々と発表するのは
川柳ではめずらしい試みだと思うし、先にネタをばらしているという点で
とても勇気のいることだと思う。川合さんはきっととても正直な人なんだろうなあ。



   齧られてうんとはじかみらしくなる

   たんぽぽもたんぽんもあり水の音

   よく妊む電子レンジで好きだった    (「ユイイツムニ」  榊陽子)



あー、ほっとするわー。(自分の句やし、そらね)
こうやって若い人の句と並ぶと、自分の句の老いを痛感する。
最初の3句ぐらいまではもちろんつかみを意識してこれにしたはずなのに
刷り上がってみると、ほんまにこれでつかみはOKだったのか悩ましいところ。




   仏蘭西の熟成しきった地図である

   Re:がつづく奥に埋もれている遺体

   毎度おなじみ主体交換でございます    (「徘徊ソクラテス」  飯島章友)



飯島さんの句には、ひんやりとした懐かしさを感じる。
仏蘭西の熟成しきった地図はどうにもゆるぎなくてうっとうしくて目障りだ。
回顧主義もいいけれど、その目はとてもひややかである。
文字に埋もれた遺体はどこかで会ったことのあるような・・・どこかわたしに
似ているような気がする。あの遺体がわたしなら、今ここでメールを打っている
わたしは誰なのか。どんどん更新されていくわたし。ちりかみ交換のように
古新聞古雑誌と同じように古わたしも捨てられるのだ。




   夕立のように天使が降ってくる

   透明のタンクにみたされる生水

   鉄塔が午前三時を指している    (「天使降る」  兵頭全郎)



天使が降る。夕立のようにだから、はげしく降ってくる。よくもまあそんなことを
思いつくなあと思う。降ってきた天使は誰かに拾われるのか、天使溜まりができて
そのうち消えてしまうのか、そんなありえないことを想像させられる。
天使が降ったあとに読んでいるせいか、透明のタンクに満たされている
天使を想像してしまう。残酷かつエロティック。
勝手なイメージではあるが、鉄塔は男性的である。午前三時を指して天使に
何をしようというのだ!いかにも川柳人が好きそうな句である。
午前三時はいかようにも取れるし、そもそも指さないし。




   水鳥の潜ったあとの叫び声

   イヤホンをふたりで聴いて背信する

   タイピンはどこ声優の変声期   (「人体は樹に、樹は人体に」   小池正博)


3句に共通するのは声。
聞いてしまった叫び声は耳鳴りのように残響する。それは水鳥の姿が
見えないぶん余計に不気味でおそろしい。
ふたりは何を聴いているのだろうか、誰かを裏切っているのだから、本来は人に
聴かれてはこまるものであるのだろうし、ふたりでという行為に背徳感が増幅され
ゾクゾクする。
タイピンをどこかに置き忘れた。タイピンぐらい、とも思うが本人にしてみればそうも
いかないのかもしれない。変声期には声だけでなく体の内側がまったく別なものに
変化していることへの焦りのような動揺のようなものを感じる。
声というのは輪郭のない現実で、幻想に満ちている。もしかすると今聞こえている声も
自分にしか聞こえていないということだってありうるのだ。


その他に現代川柳百人一句(小池正博選出)が付いています。
   
   壁がさみしいから逆立ちをする男   岸本水府

   ベッドの絶叫夜のブランコに乗る   林ふじを

   月光や「救われたいと思います」   松本芳味


お!読んでみたいなと思われた方、本体500円+送料180円で小池さんから
ご購入いただけます。あと葉ね文庫さんにも置かせていただいています。
よろしくお願いいたします。




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こしょうがつ。 

2017/01/15
Sun. 11:46

じゃりっとしてつるっとしたものが無性に食べたくなる。
歯をたて齧った瞬間じゃり。齧り取ったものが口に転がった瞬間つる。
それから咀嚼。じゃり、つる、じゃり、つる。
そんな食べ物。
想像できる中で一番近いものはこんにゃくだけど、それにはじゃりが足りない。


水が足りない。
更年期外来に行ったほうがいいのかなあというくらい寝汗をかくようになった。
この前はひどくて4、5回夜中に目が覚めた。枕元には汗拭きタオル必須である。
それだけ汗をかくので喉もかわく。夜中に水分なんて取ったことなかったので
いちいち飲みに行くのは億劫で、すぐに飲めるようにそばのテーブルに用意
するようになった。
それまで飲むのはお茶だったのが、なにがなんでも水が飲みたい。
カテキンとかいらない。
水、水、ただただ水。


血縁を水でだいぶうすめてみよう実験。
血縁ではないから他人なのに、冠婚葬祭では時として身内という括りになり、
兄というのはえてしてそういうものなのかもしれないが、いつでもやさしくて
ゆるい、義兄という存在。
お正月に義兄1から犬の思い出ムービー(まだ見ていない)、義兄2から火鉢を
もらった(まだ使っていない)。


お正月から2週間がたつ。
餅をまだ食べてない、ということに気づく。
食べなくてもなんてことない。わたしにとってお正月とは絵に描いた餅なんである。


考えていることを絵で伝えることができたらなあと描こうとすると、結局何を描けばいいのか
皆目分からず一本の線すら描けず途方にくれてしまう。言葉以上に絵は不得手なのだった。


コーヒーは得手である。
だが使用済みのペーパーフィルターをぶちまけてしまう。ほんの一瞬この世の終わり、と思う。
挽いたコーヒー豆というのは存外細かくてかたづけるのに苦労する。
拭き取りながらコーヒーのいい匂いに包まれて、ほんの一瞬この世のしあわせ、と思う。
人生とはこんなことのくり返しかもしれない、という考えがふとよぎる。
そんな単純なことじゃないでしょう、という声でふとわれに返る。
それから、あなたは気楽でいいわねえ、という声がどこからともなく聞こえてくる。



      
       ゆきだるまに道をたずねるゆきだるま   ようこ





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ふらすこてん1月句会 

2017/01/09
Mon. 16:15

初句会だというのに、投句時間ぎりぎりすべりこみセーフ。
とり年だのに。もっと優雅に美しく会場に行きたいものだ。


三人選「正しい」
7点  母さんの正義は葱のにおいする   ひでお
6点  正しいは池に近づくほど微妙    由紀子
6点  浄瑠璃のどこも正しく濡れてゆく  きゅういち
5点  アフリカ象の歩幅はたしか正しい  由紀子
5点  正しいと弁当箱が言っている    遊凪
5点  右折禁止後ろ歩きで曲がる     律子
5点  正しいと思うところに鼻を置く   祥文


三人選の進め方の試行錯誤がつづく。
みんなに広く等しく意見を求めたいのであれば、そもそも三人選である必要は
ない。今回みたいに一番の高得点句に選者さんは誰も抜いていなくて、抜いた
7人と議論してもどうしても弱腰になるのはあきらかで(わたしも抜かなかった
方ではあるのだけど)この句がとてもかわいそうになった。

そして自分から発言するというのはなかなかどうしてむつかしい。
わざわざ言うほどのことでもないやろなあと思うし、発言するタイミングも結構むつかしい。
そこはもう当てて当てて当てまくっていいんじゃないかと思う。
子どもじゃないんだから当てられたらなんか答えるでしょうし、せっぱつまって出た意見に
思いがけない読みの広がりが見つかったりするかもしれないし。
と、同人でもないわたしがえらそうに言うことではないんですけどね。あはは。

帰りの電車で突然酔いがまわってきた。なんでかなあと思えば、焼酎ロック。
羊羹と焼酎は危険な組み合わせだぜ。あと、S俊さんの吉田拓郎かな。
十三からは繊細な野性味を纏うお兄さんに席を譲られ、なんとか吐かずに家にたどり着く。




ブラジャーも朝の玉子も再生す   ようこ
再生の人かヒトデかひとでなし
しあわせな膨張色の鳥になる
毛皮着る前に拭き取る母乳かな
補聴器の毛玉取らせていただきます
玩具の一つとして蜜柑放つ午後
綿虫をいっぴき描くお正月
正しい気もするし馬鹿も冬薔薇も
芋虫や正しいラブソングをつくる



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おおみそかのうみそか 

2016/12/31
Sat. 12:34

今年もダメだった
中途半端な人間は やっぱり中途半端な生き方しか
できないんだ
という言い訳を大切に育てても
葉ぼたんは気ままにすぐ枯れる

「おなかすいた」
「脳下垂体?」
今年最後の聞き間違いがささやかな歓びだなんて言えば
ひよどりに笑われるだけだ

死んでいるぬいぐるみがほしい
ぬいぐるみは生きているふうに作られて
やさしい暴力をふるう時代は終わったよ

Aがわたしを走り抜けたようにBがわたしを走り抜けても
くよくよしないで済むように1時間おきに死ぬことにしよう





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北田辺12月句会 

2016/12/28
Wed. 11:01

先月号より
鋭角な尻は短い羽で隠す    かがり
沖縄でも北海道でもなかった犬神家の巣 々々
剃毛の途中でユダのビブラート  与生
散るために重力がある花と蛇   大祐
散り方は右の乳房に決定権    一帆
な、は夏のち、は血みどろの、紙の舟  くんじろう




今年最後の北田辺句会。わたしは今年最後の句会。
クリスマスプレゼント交換があることを、家を出る直前に知り焦る。
上着を着ずに出かけそうになるくらい、焦る。
元来プレゼントが苦手なのだ。
当然喜んでもらえることを願って贈るのだが、最悪喜んでもらえなくても、
がっかりはされたくない。それがプレゼントの流儀というものよ、と思っているので、
そのためにはある程度の時間が必要で、その時間がないことに焦ったのだ。
ここは常夏かっていうくらい汗だくになりながらなんとか購入。
行ってみるとみんなちゃんと用意していて、知ってたんだ、みんな、えらいなあ、と感心する。

今年最後ということで、17名参加。最近は県外の欠席投句者が増えていて、
くんちゃんもとてもうれしそう。
今年一年、ごちそうさまでした。

席題「さん」
まさか抜かれんやろうと思っていた句が抜かれてしまった件。
醜い男とはさん付けで話す (我ながら酷すぎる)      
ちかるさんと紫乙さんの共通点を探す(人間ていうだけやろという声に、人間やったんや・・と思うわたし)



遠ざかる岩にも少し嘘をつく    ようこ
海の色侮辱し逆子を治す
はじまりの顔はいつでも芋である
思春期のウエストポーチ切れたまま
淡水で洗うアロエの腋の下
もろびとこぞりてムーミン玉結び
鉄パイプでとうふを殴るような人
新鮮な臓器が残るビニール傘
人呼んで亡母渇いた背中です
ラブとして凶器の届くクリスマス
偶数の好きな娘の弱酸性
袋からカーネルサンダースの前歯
ピカチュウが足湯に溶けるドロップス




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川柳カード13号合評会 

2016/12/20
Tue. 20:34

合評会に参加する前に句を読む。句意を読むというよりもただ句を読む。
わからない言葉の意味を調べたり、好きな句、気になる句にしるしをつけたり、
10句の中にしかけをみつけたりする。
合評会に行く。他の方の評や感想を聞きながらもう一度句を読む。
合評会が終わる。
今、またブログを書く前にぱらぱらとめくって読む。
不思議なことに、読むたびに句の表情が変わって見える。句はずっとそこにいて
変わらないのに、読むたびに色が変わり光り方が変わる。
うれしいのは、気にもとめなかった句が、ページを開いた瞬間、ふわっと宙に
浮かんで見えたとき。
ああ、気づかなくてごめん。そこにいたんやね。
そうやってわたしの句も見つけだしてくれたカードには感謝しかない。

   はっけよい戻ってもいい渚まで    畑美樹


「島」
9点  島をみうしなう馬蹄形磁石    かがり
6点  流刑地の歯ブラシが超極細毛   奈々
5点  十代の声で隣の島を呼ぶ     正博
5点  地図ひらく密かに島は膨らんで  陽子

「雑詠」
5点  煮沸した小指を吊ってクリスマス くんじろう
5点  ガニ股の赤いコートは消却済み  とし子
5点  袋麺もがいて冬の邪魔するな   陽子




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2017-02