ふらすこてん12月句会 

2015/12/07
Mon. 11:15

今年最後のふらすこてん。今年最後の三人選。

7点   二の腕で花カマキリを遊ばせる  恵美子
7点   腕章をつけて夕日は街角に    喜八郎
6点   献体の返品された左腕      くんじろう
6点   六道の辻を掘れ掘れ鉄腕アトム  くんじろう


二の腕フェチなんです。鍛えられたマッチョに黒光りする上腕三頭筋よりも、60歳以上の白くやわらかい
おばさまの二の腕をふぉあふぉあしたい。という癖(へき)あり、ついこの句に1点。いつか恵美子さんの
二の腕で遊ばせていただきたいものである。(変態)
これは川端康成の世界ですね。片腕。娘から借りた右腕に花カマキリを乗っけてね、遊ぶ。遊ばせてと
言いながら、自分が愉しんでる。ふつうのカマキリじゃダメなんです。緑色だから。やっぱり花カマキリの
白にほんのりピンクが差したあの生娘のような純潔。でもその容姿でもって獲物を捕らえるわけですから、
ただキレイというだけではない。だからとても危険な遊び。
エロこわいいですね。



わたしの句。
修道女が転びバスローブが脱げる
近々猟奇的に転びます
スパゲティはきりんの芯だと教えてあげた
キャベツの芯はむっつりスケベなんだから
カピバラ市長を攻めよカピバラ副市長
もう一度言うが茶碗は出ていった
腕のないおでんにカラシニコフかな
腕があり旗の性癖ふりかざす


前回の最高得点句
早う逝きなはったおでんに辛子塗る  くんじろう

の過感傷に対抗しての(?)『おでんにカラシニコフかな』です。
どうしても今回出したかったし、でも題「腕」やし、もうさんざん考え尽くしての上五にやはり無理があったようです。
言葉あそびとかあんまり好きではなさそうな野口さんの1点をいただけたし、選者さんからは「腕のないおでんの
擬人化が鼻につく」とか「こういう句の鑑賞をするのは苦手です」という意見も聞けたし、余は満足である。

二次会でした話。
言いたいことを一本に絞れ。―――(わたし)そもそも言いたいことなんかない。
言葉を盛りすぎや。―――(わたし)いや、でも盛りたいんやもん。
3個使ったら3個の言葉(事柄)がバラバラすぎる。―――(わたし)わたしの中ではつながってる。
それは作者の驕り。(←とは言わなかったけどそのようなこと、忘れた)―――(わたし)むうぅ。

わかってる。わかってる。自分に自信がないから、そこを何とか言葉をつぎはぎしてそれらしく見せようと
している自分がいること。言葉に縛られながら、言葉に頼っている。言葉依存症。でも、それも分かったうえで
そういうわたしじゃあかんのですか?そういうわたしが作った句はあかんのですか?と開き直るのが得意で、
自己愛のかたまりで、めんどくさいオバチャンになってしまう。

色んな言葉を詰め込んで、自分でもわからん状態で手放してる、とも言われた。そういう目に見えないものは
人と比べられるもんじゃないから何ともわかりません。分かってるつもりが分かってないのかもしれません。
それがおそらく無責任やと映っているのだとも思います。で、また開き直って言いますが、自分でも自分の句が
わからない時ってないですか。わたしはあります。そういう句はとてもかわいいのです。自己満足、自己陶酔。
言われなくてもわかってます。

わたしは、わかりやすい句に共感して褒めてもらうより、わかりにくい句をわからないけど好きと言ってもらえた
時の方がうれしい。
一読明解な句は痒いところを掻いてくれるけど、痒いところに手が届かない句のじれったさが好きなんだ
と思う。それは詠むときも読むときも。掻き毟りながら、書き毟りながら、そう思った。




[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん11月句会 

2015/11/09
Mon. 14:23

毎月京都に行っているのに、家を出る時間が憶えられない。
当日、朝起きて、逆算して、このくらいに出たらいいねんな、って考えるのが句会に行く日のわたしの
ルーティンワークになっている。五郎丸があのへんなポーズをするように、イチローが朝起きてバットを
構えるまでの一連の動きがあるように、この作業がわたしにとって、いざ、句会へという精神統一に
なっているのだ。
というのは真っ赤な嘘である。

先日の句会はこの逆算を間違えたみたいで、投句時間ぎりぎりセーフで到着。
もっとぎりぎりセーフで到着したかにちゃん。「迷った」って言うから、どっか出先から来たんかと思えば
自宅(しかも徒歩で来れるとこ)から来たと言う。だいじょうぶか。かにちゃん。病院行った方がいいん
じゃないかと言おうと思ったが、かわいそうなくらいテンパっている彼女を見て何も言えなくなった。
ね、だからルーティンワークさえしっかりしておけば、わたしのようにぎりぎりセーフに着いても焦ることは
ないんだよ、と言おうと思ったが、暑くてセーターまで脱いでいる姿を見てその言葉もぐっと飲み込む
やさしさと余裕。そして心の中でそっとBGMをかけてあげた。今のきみは ピカピカに光って~♪(汗で)

あ、句会?
なんか前回偉そうなこと書いたからめっちゃ書きにくい。しかも今回選からだだ漏れやったし。ということで
今回は鼻を低くして書きたいと思います。

8点  早う逝きなはったおでんに辛子塗る  くんじろう
7点  フリスビーのうまい塗装工見習い   かがり
6点  漆喰を塗って時間を遠ざける     正昭

わたしは
さあ父よ頬にピンクを塗ってあげます    柊馬

に一番ビビビときました。

この父は生きているのか死んでいるのかわからないけど、どちらにしても喜劇の一場面としての図が
ありありと浮かびます。生きている父だと、自分が誰かさえも分からなくなり、道化として生きていくしか
なくなった父の悲哀(他人が感じる)と子の寂しさと諦めと安堵が入り混じったようなものが感じられるし、
死化粧だとすると、この父は天寿をまっとうしたのだなあという感慨がちゃんと伝わってきます。
そして「塗りましょう」じゃなくてわざわざ字余りにしてまで「塗ってあげます」としてるとこにも作者の
こだわりを感じました。恩着せがましいやっちゃなあ、と思わせる狙いがあるんですよね。

わたしの句。
かなしいねびっくり箱はビョーキだね
蓋するとだいぶ箱っぽく笑う
たずさえよ生きる資格のない眉を
剃髪のあとからあとから塗る駝鳥


3次会はおっさん4人とカラオケ。茂俊さん、安心してください。セクハラはありませんでした。
北田辺で借金返します(¥稲作)。



[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん10月句会 

2015/10/13
Tue. 16:58

三人選「音楽」

9点  ザックから第九を出してよくはたく 幸男
7点  音楽を抜いて小さな湖に      全郎
6点  音楽は豆炊く鍋に入れてある    柊馬
6点  霊安室から三味線が聞こえたが   祥文
5点  スカイツリーからご詠歌を散布する きゅういち
5点  ハモニカの穴は明日も友達だ    彰子

これだ!と思う句に出会えない時の選はなんでこんなに楽しくないのだろうか。
ここのところ、そういう状態が続いている。1句か2句は、まあ・・・これか・・な、という感じで選べるのですが、
あとは、わたしの中ではそれほど大差なく、その大差ないところでも、自分を納得させるようなその句をよしと
した理由があって選びたいのですが、なかなかそれも見つからないというのが最近のふらすこてんの現実です。

そして、高得点に選ばれた句も人の意見を聞いてなるほどと思えば少しはスッキリするんだけど、今回は
それもなく。
たとえば、
1句目川柳っぽい仕上がりになってます。でもなんでザックから?第九がベートーヴェンの第九だろうと
憲法第九条だろうと、だからなんなん?ク→九→く→くで韻を踏んでるかしらんけど、それで句意がおざなりに
なっては読み手はおいてけぼりをくらうだけ。

自分の句は棚の奥の奥の奥のほ~うに入れてますよ~。

音楽を抜いて小さな湖に?言葉でしか表現できない世界と誰かがおっしゃいましたが、それはつまり説明してるって
ことなんじゃないですか?言葉に書かれていないことを想像させるのが川柳のおもしろみなんじゃないですか?
3句目、音楽をもっと限定して欲しかった。ただの音楽だったら別に豆じゃなくてもいいわけだし。音楽では作者の
豆を炊くという営みに対する特別な思いが伝わってこない。
霊安室から三味線はおもしろいけど、これ575で作れなかったんでしょうか?
スカイツリーとご詠歌の取り合わせ。安易なくせにどや感が鼻につく。

こんなことを書いても結局これもわたしの偏見にすぎないわけで、読んでる人は不愉快でしょうし、書いた
わたしはスッキリするかと言えば、逆にむなしさが残るという、ああ、かなしきものをひとり漕ぐ秋の夕暮れ。
あ、一句できた。
夕暮れのかなしいものをひとり漕ぐ
あかん、あかん、抒情に走りすぎやし。

もしかしたら、ふらすこてんの句会から10日たっての報告というのは、こういう悶々とした気持ちの着地点が
見つからなかったからなのかもしれません。

ハモニカの句、いただきました。
穴がいいですね。音やメロディーや時間、それらをひっくるめたものが「ハモニカの穴」なんですね。
穴を外から見ているはずなのに、いつのまにかひとりぼっちでも安心していられる居場所としてその穴に
自分がすっぽり収まっているような気持ちになりました。穴のないものに穴を空けるのは簡単だけど、もともと
空いている見過ごしがちな穴をうまく使ったなあと思いました。
穴は友達。最悪(なんの?)これだけで十分なんです。そしてわたしは穴になりたい。


では、わたしの句、棚の奥の奥の奥のほうから取り出して、

姉として蝉の蛇腹を引っ張って
間引き菜がなれなれしくて困ります
秋がくるまで廊下に立たされる
父さんを壊した罪ですかこれは
関節を鳴らして柿は柿の木に
眼帯をしてりんどうのセピア色
アボカドのBGMが聞こえない
銃声やカーステレオに荒井由実


わ、めっちゃほこりかぶってるわ。けほっ。







[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん9月句会 

2015/09/10
Thu. 00:54

京都まで電車に乗ること1時間。句ができている日は本を読みます。でも電車では何かと(隣の会話に
耳を傾けたり、幸せ絶頂カップルをほほえましく盗み見たり)集中できないので、だいたいエッセイを
読むことにしています。ところがわたしはエッセイというものにほぼ笑いを求めているので、公共でしかも
小さな空間で読む場合、たまにそれが危険物となることがあります。

先日などは松尾スズキ氏のエッセイを読んでいたら、ページをめくっていきなりタイトルが「ウンコのタイミング」。
わっ、と思ってすぐに本を閉じる。前に立っていたサラリーマンをできるだけ自然な上目使いで見る。
だいじょうぶ、見られた様子はない。そして再び本を開く。栞がわりにしていた紙切れでタイトルを隠し、今度は
堂々とあたりを見回す。別に怪しいモン読んでないっすよアピール。エッセイ読むのも命がけ。

そして、この日は土屋賢二氏のエッセイ。あかん、あかん。笑わせないでくれー。こわいよ、こわいよ。
逆にわたしがこんなおばさん見たら、ぜったいつぶやくから。(ツイッターしてないけど)
「阪急電車なう。(←古い?)恐怖のニヤニヤおばさん現る!ひぃっ!」


まあ、こんな感じでニヤニヤドキドキしてる間にふらすこてん会場に到着します。

句会です。
三人選は「社会」。題が題だけに真面目な句、説明している句が多かったです。
それと「社会」を読み込まない句がいつもより多かったような。
わたしなんかは題を読み込まないで作ろうという気がそもそもなく、「読み込み不可」なんてところもある
というのをつい最近知ったばっかりだし、題を読み込まないでうまく詠めたほうがなんとなくポイントが
高いのかなあ(人によるのかもしれないけど)と感じる時もありながらも、2句ともばっちり読み込みで。



6点   政局がどうあれ化粧品売り場   祥文
6点   定位置にタマが座っている秩序  彰子
5点   長イスに社会 社会に古代米   全郎
5点   ベレー帽をみんな被っている社会  きゅういち
5点   かくれんぼできない社会の犀の尻  柊馬
5点   第2病棟階段下に五人     一筒
5点   代々の擂り粉木持ってケアハウス  彰子


今回は特に可も不可もなく、選も割れました。

個人的には彰子さんの「定位置にタマ~」に、タマが死んだあと、2代目駅長がちゃんと準備されていたことに
なにか空恐ろしさを感じていたので思わずうなずいてしまいました。秩序は言いすぎかなと思いましたが、祥文
さんはいるって言うてはりました。う~ん、そのへんがわたしにはまだ分からない。
そして「代々の擂り粉木」。子が親と一緒に住んで最後まで世話をするということが自然に行われていたころの
家族制度というものがどんどん廃れていっている現代に、すり減った擂り粉木が愛おしくもあり、かなしくもあり、
すばらしく鈍器。でした。


わたしの句。

充電を終えたルンバが頭取だ
英検も2級までなら季語である
つらすぎて金魚をはみだしてしまう
秋晴れにもっともらしい剥がし方
胡桃にも社会性あり毛が抜ける
平凡に割れる社会だ脱糞だ


飲みすぎた日の帰り道の遠いこと・・・ふらすこてんは魔の道か。
行きはよいよい、帰りはこわい。    (然らば通る)     だれっ!?



[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん8月句会 

2015/08/03
Mon. 15:25

暑いっ!!京都、暑い!!
関西で最高気温やったって。どうりで会場に着いた時にはもうヘロヘロ。やる気なんて途中で
溶けて一瞬で蒸発してしまったし、その代わり体にぬら重たいものがだらりとしがみついて離れない。
出たな、妖怪「ぬらりだらり」。更年期で弱った女体を特に好んで憑くという、奴である。(うそ)

「積む」の選をさせていただきました。

たましい半分溶けかけてたので、秀句をノートに(ブログ用に)書き留めておくのも忘れた。
 

草原に風マネキン積み上げて    やよい


だったと思う。だったと思う猛暑かな(上七ですがいいですか)(知らんがな)

不思議な句だと思った。草原(自然)とマネキン(人工)、風(動)とマネキン(静)、
マネキンが居る場所としてはふさわしくない草原、マネキンを積み上げるという不自然な行為、
それらを感じ、シュールな景がぱあっと浮かびました。でもよく考えると近代化に伴い、新しいものも
古いものも何の躊躇いもなく打ち捨てられ廃墟と化した現実がそこにあったのでした。


千人選(三人選て打ったつもりが)。集計必死か。

8点   社員章つけて案山子が立っている    喜八郎
7点   会社とはピサの斜塔の声である     柊馬
6点   風船を放つ会社をぶらさげて      きゅういち
6点   親指と小指ピクピクする会社      和枝


わたしは上位2句を取らなかった。
「社員章~」の句、パッと読んだ時、「つけて」の「て」が気になった。「つけた」だったら取るんやけどな、と思った。
案山子は社員の直喩で、案山子のように突っ立っている社員で、もちろん社員章は自分でつけたんでしょう。
となると、あまりにもそのまま過ぎないか?分かりやす過ぎる。分かりやす過ぎる句は嫌いではない。
実際5点句の分かりやすい句はいただいてます。

社長室気になる傘が置いてある     洋子

とても単純で分かりやすい。でもこの句、分かりやすいのに結局何一つわからないんですよね。どんな傘なのか、誰の傘
なのか、そもそもどうして気になったのか。そこを想像させる「傘」にあっぱれなんです。

話は戻ります。この句で作者が言いたいのは「案山子」なんだと思うのです。そこは外せないのだとしたら、と
考えたのです。「社員章つけた案山子」だと、まず案山子そのものがイメージされる。だから社員章も誰かの手に
よってつけられたもの。これらを暗喩と読めば、組織の中の生身の人間としてじゃなく、一つの形として、体裁を整える
ためにそこに立たされているという会社の心ないやり方、ドライな関係性まで見えてくるのですけど。

二つめの句は「傾いている」と言いたいんですよね。それだと「ピサの斜塔の声」じゃ弱いかな。「●●とは○○である」と
言い切るのであれば、もっと、え?なんでそうなんの?って思わせるくらいの強引さが欲しい。中途半端な優しさは
いらないのだ。
って、なんの話やねん。
っていうか、何様やねん。
陽子様ですけど、何か?(これ、お約束なんですみません)



くるぶしから鶴を出したりしまったり    ようこ
カリカリベーコンの山崩す合唱団
汚物処理係の塩辛い麦茶
からくもない天井見せられている
会長に代わり社長が落花生
黒揚羽ごと編み込んで残業す



[edit]

CM: 2
TB: --

page top

ふらすこてん七夕句会 

2015/07/07
Tue. 17:19

6日(土)ふらすこてん句会。
翌日玉野の大会があるということで、ついでに(?)来られたという悠とし子さんと亜蘭さんが参加。
とし子さんはとてもお元気で一所懸命でとてもかわいらしい。ご自分の川柳を意欲的に探っておられます。
亜蘭さんは句より何よりペディキュアが強烈すぎて他は言うことないです。ハイ。

今回の席題は「とど」。
うそやん、よりにもよってなんでとどなん、かがりちゃ~ん。
わたし、玉野の句にとど使ったやん。と文句言いながら、まあそれはそれでええかと玉野の句には
手をつけず2句作って出しましたよ。でも後から考えたら、玉野の選者さんが祥文さんと本多洋子さん。
あかんやん。ふらすこてんの使い回ししたみたいやん。ということで結局翌日作り直しましたがな。


三人選「乳」
最高得点句は19点。これはすごい。

帰ったらフックにかけておく乳房      とし子


選者さんみなさん入れてはりました。
「ハンガーにかけておく~」とか「フックにかけておく~」というのはむしろ聞き飽きた措辞です。
でも「乳房をひっかける」という発想がわたしの中になかった。あってもよかったはずなのになかった。
そんなとこも含め、痛快で愉快。

10点  ひまわりと乳の高さが印象派    柊馬
8点  前髪をはずしておっぱいの時間   陽子
7点  七月の準備体操する乳房      泰子
7点  その位置の動かしがたき乳房かな  喜八郎




おしおきはアポなしとどに囲まれて      ようこ
つまりそのとどをしゃぶしゃぶして食べる
ああ兄さんから蝉が生まれるよ
くちびるを七つ道具で絡めとる
鯖よりもやや青白き少女かな
股上はややバイエル寄りである
前髪をはずしておっぱいの時間
父として父には父の乳がある


この日は玉野に備え、酒量は控えめにそれでも2次会、ひさしぶりのカラオケにも行き解散。
翌日につづく。


[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん6月句会 

2015/06/08
Mon. 18:23

早めの昼ごはんを食べて京都に向かう。眠くなってぼーっと窓の外を見ていたら
桂のホームに紫色の頭。ろっぱさんだ。あー、気の抜けたアホづらを見られたなあと一瞬
思ったけど、おそらく人からはいつも気の抜けたアホづらなんだろうなと思いなおす。
烏丸から一緒に歩いていく。は、早い。ろっぱさん、わたしの倍速で歩く。必死でついていく。
この日は珍しく早めに着いたので、どこかでコーヒーでも飲んでから行こうかな~と
思っていたのだけど、ろっぱさんは大体いつもこの時間に行くと言う。
ちんたら歩いてる人をすいすい追い越していくろっぱさん。わたしはこうやっていつも人に追い越されて、
それにも気づかないでちんたら歩いているんだなあということに気づいた日。
わたしも頭を紫にしたらろっぱさんみたいにかっこよく生きられるのかなあ。


三人選、上位3句
ろ過したあとの届かない手紙   和枝
濁点を全て剥ぎ取り南禅寺    弘之
窓枠や捩って捨てる不純物    多佳子


そうですか。そうなんですね。
わたし、どれも抜いてませんでした。
抜かなかったのはなんでかなあと考えると、行為を説明された句に気持ちが動かないのかなあ、ということ。
「ろ過したあとの」「濁点を全て剥ぎ取る」「捩って捨てる」。いや、わたしも作るんですけどね。言うてることと
やってることが合ってないですよね。じゃあなんだとさらに考えると、それは「手紙」「南禅寺」「不純物」なんです
かね、やっぱり。説明の対象となっているものが無難というのでしょうか、お行儀が良すぎるのです。
当たり前すぎる行為と可もなく不可もないモノ(言葉)の組み合わせにわたしのこのささくれだった心が反応しない
のかもしれません。
わたしには、です。あくまでも。個人的意見です。
でも喜八郎さんが南禅寺の句の濁点を取ったら「たくてんをすへてはきとりなんせんし」となっておもしろい
とおっしゃったのを聞いて、おぉと思いました。自分が抜かなくて、思いの至らなかった読みを得られると
くやしいようなうれしいような気持ちになります。


わたしがおもしろいなあと思った句。

純という言葉のタイハイ的である    柊馬
ゴリラからもらう純金ネックレス    知昭
カメレオンより清純とだれが決めた   知昭

川柳の醍醐味の一つは、嘘をつくことだと思っています。(理想は嘘をつきながら本質をつくこと。)
その時はできるだけわざとらしく、かつ、もっともらしい嘘をつくのが望ましいのです。
こんな堂々と大嘘をつけるなんて幸せだと思いませんか。喜んで騙されたいと思いませんか。


こんなことを書いた後に非常に書きづらい私の句。(ダメ出し、もちろん受け付けます。)

震度6つわりの心配はありません
バラ園で拾った首に付け替える
生首にもっとはびこるのだ空よ
姉が来て父と母を重ね着する
純情な枕不純な枕カバー


この日は体調よろしくなく、へんにお酒がまわりました。茨木あたりでぶらり途中下車の旅。Iさん、Kさん
大変ご迷惑をおかけしました。反省。



[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん5月句会 

2015/05/04
Mon. 11:43

先月欠席したら、ちょっとシステムが変わっていまして、三人選で自分が一番いいと思った句に対し、
全員が一言ずつ発言していくという、つまり高得点句ばかりを褒めそやす(言い方よ)のではなく、
恵まれない子(少得点句)に愛の手を!というのが狙いのようです。
いいと思います。
ただ、実質的な議論の時間が短いと思うのはわたしだけでしょうか・・・


わたしが選んだ句。


弁当にボルト3本釘2本      くんじろう
(狂気なのかギャグなのか。狂気の沙汰も鉄次第なのか?)

鉄パイプ穴の向こうは花盛り    すずな
(裏とその裏、悪と偽善、暴力と消極的平和、世の真髄を見たり。)

負けませんあんた鉄でも毛蟹でも    柊馬
(鉄には負けそうやけど、毛蟹には勝てるやろ。一瞬騙されそうになった。)

盲腸に溜まる砂鉄と糸くずと    やよい
(奥さん、何をどうしたらそんなことになるのかい?)

花冷えや鉄のぱんつは喰い込んで    ゆみ葉
(花冷えやが憎い。鉄のぱんつが憎い。喰い込んでが憎い。よって作者が憎い。)



今回はハムの人的に言えば、俳句の人、野口裕さんが選者さんでした。
選句の理由に「鉄の印象をうまく利用している句を選んだ」と言われて、へぇと思いました。
わたしはどちらかと言えば、鉄のイメージを感じさせないというか、想定外な鉄の句を選句の条件に
していたのでね。これは俳句と川柳の見方の違いなのかなあとおもしろく思いました。野口さんの発言は
いつも的確で、やや辛口でとても清々しく、これも俳句の人ならではなのかしらん。



わたしの句。

人参がないので君を救えない
さっそうと臓器忘れる映画館
絹さやとピンク映画は無口なり
ぶってぶってちょうどいい角度になる
やさしさがややこしいので打撲です
病室が白いのマリネにされちゃうの
パイプ椅子チヨコレイトなことをして
みどりごの翅はつめたきステンレス


2次会以降はさらに楽しく。
帰りの電車ではドS軍団にからまれ、やれ足首前方が老けてるだの、なんでそのブラウス買ったんだの、
ポテトサラダを冒涜するなだの(←そこまでは言ってない?)、まあ言われ放題ですわ。まあかわいそうな子羊
ちゃんですわ。ほっとけコノヤローですわ。
ということで、6月句会も楽しみです。












[edit]

CM: 2
TB: --

page top

ふらすこてん3月句会 

2015/03/08
Sun. 23:03

ついこのあいだふらすこてんに行ったと思っているのに、すぐ次のふらすこてんがやってきます。
一か月経つのがまことに早いです。

時間が追い抜いていく 時間(わたし)を だから
追いかける 時間のぬけがらのわたしが
追いつかないです 追いつけないです
そうやって取り残される ひとり 事件現場に
わたしはだれですか わたしはわたしですか


ということで(どういうことで?)、今回の三人選、「問う」でした。


最高得点句。


   いつ死んだん なあソーセージいつ死んだん    陽子



ふざけた句ですね。わたしの句です。
ちょっと冒険的な句だったので、こんなんでもいいんだ、とホッ!というかオッ?というか。
だからといって佳い句というわけではありません。

今回の選者さんは小池さんと本多洋子さんと祥文さん。
背景にある状況が想像できる。おもしろい。一字空けがよい。答えのない問いが川柳らしい。と
小池さんと洋子さんに選んでいただきました。
祥文さんには一言『あざとい。』と言われました。ハハハ。
一種の褒め言葉として受け取らせていただきます。

2次会ではかにちゃんから、もうひとつの句

   時に蛸、禅問答はしておるか    陽子

のこっちは「句読点」でソーセージは「一字空け」にしたのはなぜかと問われました。

えーーーーっと。たじたじ。それはですね、たじたじ。
すみません、ほとんどなんも考えてませんでした。で、今日になって考えてみました。

確かに。そうですね。じゃあ、(じゃあ、て)こういうことです。
ちゃんとした大人はここで一回切れますよ。こういう時は句読点を使うんですよ。
ということをちゃんと知っています。句読点はちゃんとした大人が使うものです。
裏をかえせば、句読点はちゃんとした大人に見られたいという作中主体の欲求の表れでもあります。
一方「ソーセージ」の方の作中主体はこどもです。ちゃんとした子供は句読点を知りません。
でも発したことばには、明らかにそこに間があります。1字でなくても1/2字分くらいの。

ということでどうでしょう?

「問う」という題はおもしろいですね。生きていると問いたいことだらけです。
逆に問われるとたいへん困ることだらけです。

   

   遠縁の遠縁らしい答えなり    柊馬
   ならば問う糸蒟蒻の裏表    勝比古
   いつからそこにいた袖口が湿っている   かがり
   質問はするなオヤジの葬式だ     博造

   


今回のわたしの句、

つま先の方からシミになっていく    陽子
星空のシミひとつない頭蓋骨
境目を酸っぱいものとして生きる
うどん屋ののんべんだらりを粉にする
ポン酢だと嘘ばかりつくはったい粉


抜けたものの既視感ありありでありんす・・・反省。








[edit]

CM: 4
TB: --

page top

ふらすこてん2月句会 

2015/02/08
Sun. 17:52

今回の三人選「細い」の最高得点句。

  
   ぬいぐるみの中身は痩せたぬいぐるみ    多佳子


3人の選者さんが揃って抜くのは久しぶりな気がします。わたしも1点入れました。
怪奇。ぬいぐるみに魂が宿ってるとか、ぬいぐるみの中身はおっさんだったとかならよくある話。
ぬいぐるみの中身はまさかのぬいぐるみなんですよ。しかもちょっと痩せた。
真夜中に、深いため息をつきながらぬいぐるみを脱ぐぬいぐるみ。
見てはいけないものを見てしまったあの感じ。ゾゾゾ。


わたしはどちらかと言えば意見が分かれたほうがワクワクするタチなので、今回はちょっと平和に終わりすぎて
物足りなかったかなー。



わたしがおもしろいと思った句。どちらも選者さん入れてはらへんかったのですが。


   馬鹿貝の細い電磁波ごと愛す     きゅういち


馬鹿貝の細い電磁波ですよ。悲しいじゃああ~りませんか。
ごと愛すですよ。やさしいじゃああ~りませんか。とふざけて書きながらふとこんなことを考えました。
電磁波→放射線→放射能
放射能に汚染された馬鹿貝のかわいそうなお話。真実の馬鹿はいったい誰なんでしょうっていう。
きゅうちゃんやったらこのくらいの仕掛けしてくるんちゃうかなと。考えすぎでしょうか。




   蚊のようなものに刺されてしまいけり      佳恵



「のようなもの」には怖さと滑稽があります。
事件があると、ニュースでよく耳にするフレーズ。
刃物のようなものに刺された痕がとか、鈍器のようなもので殴られた痕がとか、
ひものようなもので縛られた痕がとか、拳銃のようなもので撃たれた痕がとか。
「のようなものって何やねん。」とついツッコんでしまうのです。
で、この句の場合、それが蚊なわけですから怖さよりも滑稽が勝ってきます。
しかも「しまいけり」とか得体のしれないものに刺されたわりには危機感がないのがさらに可笑しい。



わたしの句


三階から赤道までの亜脱臼
三階の老女の指がやわらかい
波からのいたずら電話待っている
吊るしておいたら細くなりました


今回も不発川柳たくさん持ち帰りました。うーむ。

4句目は三人選で5点入れていただいたのですが、選者さんには抜かれませんで。
抜かなかった理由として
 祥文 「何を吊るすのかがわからない」ーーー確かに。
 茂俊 「読み手にあずけすぎ」ーーーごもっとも。
 全郎 「干し柿とか、なんでもそうでしょ」ーーーこら、想像力をもっと働かせろ。(←同級生ゆえちゃんと言い返す)
いちいち納得です。
わたしのイメージは干し柿のような、干しだいこんのような、干しにんげんだったのですが。分からんよね~。


二次会はやよいさんの隣に座りました。
2か月先まで笑わせてもらいました。
最近は日本酒にチェイサーとしてビールを飲むという裏ワザで二日酔いしなくなりました。

こういう句会の川柳は生ものですから、早速パロってみました。多佳子さんに敬意を表し乾杯。


   くんちゃんの中身は痩せたかがりさん    ようこ




そして、飯田良祐さんの句集「実朝の首」。一気に読んでしまいました。
「THE 川柳」。これぞ川柳と思いました。
軽み、おかしみ、穿ち満載のオール読みきり(当たり前や)。
前の句にひきずられることなくスパッと次の句に読み進んでいける気持ちよさがあります。


母一人子一人で住む腋の下     良祐
割箸であの丘越えて行きますか
餃子の皮で包む大原美術館


もう一度、今度は立ち止まりながら読んでみたいと思います。






[edit]

CM: 1
TB: --

page top

ふらすこてん一月句会 

2015/01/11
Sun. 18:34

今年の初句会はふらすこてん。行ってきました。

50句の中から5句選ぶ。
選んだからには、当然それを選んだ理由と選ばなかった理由というのがあるわけなのだが、
それを聞かれた時の答えが毎度毎度ありきたりのものになってしまうのが我ながら情けない。

今回の最高得点句。


     花はやめたとバケツの中でいう   博造


句会では(怖くて)発言しなかったが、実のところわたしはまったくもって引っかからなかった句なのである。
由紀子さんは絶賛。そのもやもやを飲み会の席でぶちまける。お酒を飲むと俄然強気になるわたしなのである。

そりゃ言うでしょ。花やもん。あたりまえやん。しかもバケツの中って。ふつうやし。
(目の前の箸置きをつかんで)箸置きだって「箸置きはやめた」って言ってるし、わたしだって
「人間はやめた」って言うよ。

と言えば、間髪入れず「いやいやいや。そういうことちゃうやん。」ときゅうちゃんとぜんちゃんが声を揃えて言う。

じゃあ「そういうこと」が「どういうこと」なのか、はっきりわかるように説明してくれ。


そうなのだ。ある人にとってはおもしろいと思う「あたりまえ」でもわたしにとってはつまらない「あたりまえ」。
しょうがないよね、感じ方なんて人それぞれやから。

と平行線のまま終わってはあまりに進歩がないではないか。

と思い、歩み寄る・・・・

「バケツの中でいう」ということは、美しい花にふさわしくクリスタルの花瓶かなんかに活けられてたら言わないのか、
あるいは切り花なんかにされず、土に根っこを張って植物としての本来の姿で生きたかったのか。
単純に考えたら前者なんだろうけど、わたしは後者のほうが花に感情移入しやすい。
でもそうするとバケツであることの力は弱くなる。
じゃあ、花屋の店先のバケツの中で誇らしげにシャンと胸を張っている花たち(←ぜんちゃんイメージ)が
実は花としての誇りを傷つけられ、がんばることに疲れ、花はやめたとぼそっとつぶやけば、それはそれで
せつなく、自分の姿を重ねられなくもない。
そういうことなんかな?ろっぱさんには「陽子ちゃんの年齢ではまだ分からへん」って言われた。
人生経験か。確かに小説でも映画でも、読んだり観たりした時の自分の状況や気持ちの状態で受け取り方が
まったく違ってびっくりすることがある。この句もそういうものなのかもしれないな。



ふぅ。歩み寄り疲れ。(博造さん、ごめんなさい)




わたしお気に入りの一句。


     すぐ溶ける花とゆっくり溶ける花    柊馬


巧すぎて取らなかったという意見もあったが、巧くておおいに結構ではないか。とわたしは思うのである。
巧いなあとうならせてくれる句に出会うとうれしくなる。(大先輩に向かって恐れ多いね)


わたしの中で「溶ける」は腐っていくイメージ。花を水に挿しておいたら、茎の部分がどろどろと腐っていく花と
そうでない花がある。腐りやすい花は好きではないが、溶けると表現されると脳内では「蕩(とろ)ける」に変換され、
あれ、腐るってもしかして官能的なことなのかもと思ったりもする。

さらにこの句のいいなあと思うところは、すぐ溶ける花とゆっくり溶ける花があってどっちがどうだと何も言っていない
ところ。そこにやさしさが感じられるのだ。



では、最後にわたしの句。


  弁天の横に不純な牛乳屋
  ドアノブは生贄の手で磨きます
  美少年300円の黒字なり
  清らかに錯乱 花もアーメンも



最初から簡潔に書く気はなかったんだけど、書き終わって改めて読み返すと自分でもびっくりするほどの
ぐだぐだぶりに若干引いてます。これでいいのか?    
いや、これでいいのだ。(バカボンのパパ降臨)




[edit]

CM: 0
TB: --

page top

2020-08