へんなひと。 

2016/10/31
Mon. 12:26

自分のつまらなさにうんざりすることがある。
常に変を地でいく人がうらやましくてしょうがない。

たとえば、ヨーグルトを食べようと冷蔵庫からヨーグルトを取り出し、食器棚の引き出しから
スプーンを一本適当につかみ取り、ソファに座り、さあ食べようと思ったら、スプーンじゃなくて
バターナイフだった・・・時、ああ、もう、と心で舌打ちしながらスプーンに取りかえに行くのが
わたしである。つまらん。実につまらんのである。

それからスプーンでヨーグルトを食べながら、なんでわたしはあのままバターナイフでヨーグルトを
食べなかったんやろう、と後悔する。そうすれば、わたしのあこがれる変を地でいく人に少しは
近づけたものを。あとは単純に、バターナイフで食べたらどんなに楽しいヨーグルトタイムになって
いただろうと思うと、そのなかなか経験できない経験をしそこねたことがくやしい。かといって
今からまたバターナイフを持ってきて食べるようなズルはしたくないのでしない。


[edit]

CM: 0
TB: --

page top

10月日記。 

2016/10/24
Mon. 18:12

10月19日
犬の付き添いのため、勉強会には欠席投句。
前回、短歌の瀬戸さんと平岡さんと我妻さんの川柳を紹介し、歌人の作る川柳に負けてらんねぇとの流れで、
じゃあ今度の兼題の2句のうち1つは短歌にしようぜということになり、「光」という題での短歌投句デビュー。
当然のことながら、短歌ってこんなに情報量(言葉)をぶっこめるんだなあと感動しながら詠む。

  ピアス穴だらけの耳は果てしなく平気ですかと光るバリウム   ようこ

短歌たのしい。


10月21日
犬、死亡しました。言い方がわからない。犬、亡くなりました。でもないような。
犬、しにました。
さいごまで飼い主孝行な犬だった。


10月22日
動物霊園でお葬式、火葬、初七日(!)を済ませた。
棺、火葬、骨壺、供養のためのなにやら位牌的なもの、色々な選択肢やオプションあり。
六文銭はいかがですか、と言われ、結構です、と答える。
お骨は家に持ち帰る。これからはおはようもおやすみもここに向かって言うのだね。


10月23日
目が覚める。ああ、いないんだと思うとまた悲しくなる。
日常生活のルーティンにしっかり入り込んでいた犬の存在が抜け落ちて、そのたびに頭が混乱する。
混乱するので、そうなる前に脳に、いないんだということを言い聞かせなければ。

悩んだ末、船団フォーラム 激闘する!五七五「俳句VS.川柳」に行く。(半分はちかるさんに癒されるため)
塩見さんのあげられた裏切っていく句のどこが裏切っているのかよく分からない。緩やかな裏切りと言わはった
ように、裏切りの強さで言うと川柳の方が強いのか。20代の山本たくやさんのあげた句は、俳句らしくない
ものが多かった。季語は季節感より語感重視。だからと言ってこれは川柳だと言われたくないという、芳賀さんの
強気発言がおもしろかった。
第二部の句会ライブでは川柳人は俳句を作った。わたしの句は選ばれなかったけど楽しかった。
第三部は、川柳はどうしてこうも下に見られるのかと憤る木本朱夏さんと、サラリーマン川柳のはらんでいる
文芸性を磨いていけばいいんじゃないかという坪内稔典さんの対談でした。

2次会に誘われたけど、今日呑むとぜったい悪酔いすると思いお断りした。
最寄りのバス停から家に着くまで、帰っても犬はいないとつぶやきながら歩いた。これでだいじょうぶと思い
玄関に着いた時、いつものように帰宅を喜ぶ犬の声が聞こえた。これが世にいう空耳というものか。



[edit]

CM: 6
TB: --

page top

こんなときなのにササクレヒトヨタケ 

2016/10/14
Fri. 11:38

なんだかごぶさたです。飼い犬の体調がかんばしくなく付き添っています。
今朝は目に見える限りの状態はよくて、なんとなくパソコンに向かう気分になりました。

ご存じですか。ササクレヒトヨタケ。ささくれ一夜茸です。
新聞でたまたま見つけた名前に惹かれて検索していたら、こんなサイトを見つけました。

きのこのじかん(クリックしてね。動画も見れるよ。)

きのこの世界は奥深いですな。

で、そうなるとササクレヒトヨタケで句を作りたくなるのが川柳人のサガと申しましょうか。

   

   ササクレヒトヨタケの靴か何度も聞きに行く   ようこ



そして、ササクレヒトヨタケを検索しているときに見つけたのがドクササコ。毒笹子です。
見た目はササクレヒトヨタケより何倍も安全でおいしそうなのに、ひとたび食べた後の症状を読むにつけ
キノコ狩りは死んでもするまいとすさまじく心に誓うのでした。
あ、男性器をお持ちの方は特に気を付けた方がよいかと思います。





[edit]

CM: 0
TB: --

page top

ふらすこてん10月句会 

2016/10/03
Mon. 13:58

三人選「幸運」
7点 幸運と書いた法被で来るはずだ   祥文
5点 幸運は雲の狭間に寝ています    伸吉
5点 何時もより泡の少ない大ジョッキ  弘之
5点 玄関を開ける電気が消えている   弘之
5点 鼻毛は抜くな幸運が逃げる     恵美子

なんとか選評タイムのマンネリ化を解決しようと、やり方を変えての三人選。
基本の選者(3人)VS選抜選者(3人)の対決となりました。
といっても、どっちのチームの人も重なって抜いてる句も当然あるわけで、そうなるとチーム対抗という
よりは、個人対個人になってしまったり、自分が取らなかった句にも応戦しないといけなかったりと、ちょっと
ぎこちない感じはありましたが、何回かやっていくうちにそのへんはうまく流れていくのかなと期待しつつ。

幸運という題。幸運を使わない句の場合、この句のどこが幸運なん?に加えて、意味が分かったとしても
そんなんが幸運なん?という個人差もあるせいか、点数も結構ばらけてました。



雨水が溜まるビバリーヒルズの裾   ようこ
スカートの裾で魚が溺れている
二泊三日で羽蟻の羽毟る
パナマ帽片側だけが燃えている
ベレー帽と相席になる麦わら帽
先立つ不孝をお許しください 幸子
晩秋に買う幸運のペンダント


[edit]

CM: 0
TB: --

page top

2016-10